ジミ・ヘンドリックスのパープルヘイズの衝撃を体験談から解説!

      2019/08/12

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古典ロックでハイテンションになる中学生活

中学2年の頃、一週間に1度ほどのペースで私は図書館に行っていた。

 

当時の私はお金が無いのが常だったので、

図書館でCDをタダで借りるのが一番の楽しみであった。

 

図書館は古くて良質な音源がたくさんあった。

ートルズ、ローリングストーンズ、レッドツェッペリンなど

今では「古典」と言われるようなバンドのCDを借りては

家で聴いてトリップするという日々。

 

今考えてみると少々変わった中学生だった。

 

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ギターの神様「ジミ・ヘンドリックス」

そんな私のアイドルといえば

エリッククラプトンやジェフベックといった

「ギターヒーロー」と呼ばれる

神がかりなギターサウンドを奏でるミュージシャンであった。

 

同級生の間で流行っている音楽や話題からは

ドンドン乖離していったが

はっきりいって全然気にしていなかった。

 

日に日にとことん

アイドルである「ギターヒーロー」たちに

のめり込んでいく。

 

アイドル一色の青春である。

風変わりではあったが。

 

ジミ・ヘンドリックスCDプレイヤーが火を噴く

そんな私に

部屋で事件が起きた。

 

いつものように図書館でCDを探していると

「ジミ・ヘンドリックスエクスペリエンス』

というタイトルのCDが目に入った。

 

「あぁ、ジミヘン、ギターの神様ってヤツかー」

 

私は全く期待していなかった。

 

いや、ホントはこう思っていたー

 

「そんなキャッチコピーは売れるため」

「ただの神格化」

「奇を衒ったスタイルの同調」

「ノスタルジーのシンボル」

 

一言で言って

 

「舐めていた」

 

CDを手にとり

「ま、何かの縁だ。きいてやるか」

 

そう思い、ジミヘンを見下しながらうちに帰った。

 

 

借りてきたジミヘンのCDをケースから出しプレイヤーに入れる。

再生ボタンを押した。

 

一曲目が『パープルヘイズ」

だったのだが・・・

 

はっきりいってそれは

 

「衝撃」

 

であった。

 

それも圧倒的な。

 

音が流れた瞬間、

この世のものとは思えない音!

ギターというより

剥き出しの轟音!

 

それをヘッドホンで直撃した

私は大袈裟でなく

 

目が回り

口は渇き

毛が逆立った。

 

その刹那

精神は跳び上がり

宙を舞い

宇宙にまで飛び立った!

 

まさにパープルヘイズという

煙を吸い込んだその中学生は

ジミのギターで

我を失ってしまった。

 

ショックで激しく痺れ続け、ついに私は

5曲目の「ファイアー」でプレイヤーを止めた。

 

ジミのエネルギーを受け止めるのは

そこが限界であった。

 

夕焼けが近いその部屋で

私は呆然としていた。

今、客観的に言うとしても

この一言

 

「絶句」

 

ーそして、鮮明に覚えているー

 

ジミのギターがプレイヤーに引火して

火を噴いてしまったのだ。

 

 

焼け焦げたプレイヤーがブスブス音を立てた

静寂の部屋・・・

 

そして、

紫の「パープルヘイズ」が充満し、

ギターがフレーズを奏でるかのように

その煙は

部屋中を何度も鋭くグルグル廻り

流動を繰り返していた。

 

私はその煙を肺いっぱいに吸い込み

また一曲目から

そのアルバムを聴いた。

ー数日間そのアルバムしか聴かなかった。

 

コレが私のジミ・ヘンドリックス体験である。

部屋が燃え、煙が立つという

想像を絶する音像体験だったのだ。

 

 

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ジミ・ヘンドリックスのCDを聴いたその後

そのジミ・ヘンドリックスの体験から

私は毎日といっていいほど

そのアルバムを聴いた。

 

「脳裏に焼き付く」という言葉があるのを

本当だと実感した。

それほど頭に刻み込み

アルバムの細部まで

繰り返し、繰り返し聴いた。

 

また、ジミ系統のブルースマンや

ロックンローラーもチェックして

音源を聞き漁った。

 

それからである、

こう思うようになっていった。

 

「俺もこんな大人になりたい!」

 

その思いは日に日に増していった。

 

どうすればブルースマンになれるか?

ジミみたいになるにはどうしたらいいのか?

 

それを毎日思っていた或る夜、

こう結論が出た。

 

「オレもギターを弾こう!」

 

ジミ・ヘンドリックスと同じギター

中学2年の12月、私は両親にエレキギターを買ってもらった。

格安メーカーだったが、

ジミと同じストラトキャスターモデルである。

 

朝から晩まで弾いたと思う。

しかし、あまりにギターを弾くことしかしなかったせいなのか、

そこの記憶は抜け落ちている。

 

パープルヘイズで記憶が溶けたか?

ジミの魔術であろう。

その魔術は今も頭を

クラクラさせる。

 

ジミ・ヘンドリックスのパープルヘイズ

 

とまぁ、私とジミ・ヘンドリックスについての

お話であった。

 

ここで私小説のようなことをするつもりは

無いのだが、

うったえたかったのは、

パープルヘイズで人の人生が狂うという

驚異的な影響力だ。

 

ジミヘンだけではなく

優れた芸術は

時空間を超え人に感動を与える。

 

ドストエフスキーにしろカントにしろ

芥川やカフカも同じだ。

 

彼らもジミと同じ様に

それぞれのパープルヘイズで

読み手や聴き手を痺れさせている。

これからも

痺れさせていくのだろう。

 

まさに

芸術の歴史

というものだ。

 

これからも幸運な

パープルヘイズ患者は世界中で

増え続けていくはずだ。

 

最後に

当時中学生だった私が感じた

ジミへの驚愕を

今の私もリアルに思い出せるのは

作品のクオリティがなせる力だろう。

 

映画「ジミ・ヘンドリックス」感想!その虚しき栄光について

 

それを書いているいま現在も

ジミの魂は確実に

私に影響を与えている。

 

「真理は時空間を越える」

 

とある作家はそう発言した。

これは真実だ。

 

時空間を超えたジミのギターは

真理であり普遍だろう。

これからの時空間もゆうに超えていくはずだ。

 

この記事を書いていたらジミの演奏が

聴きたくなってきた。

 

うーむ、まだパープルヘイズは

私の肺から抜け切らない。



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